当スタジオは京都市左京区、修学院駅より徒歩5分のところにある写真スタジオです。
けれども出張撮影のご依頼も、もちろん度々お引き受けしております。
様々なシチュエーションがございますが、ご依頼のメインでなくともよくご希望いただきますのが、集合写真です。
撮影が終わったところで、「すみません、ついでに‥」と突然お願いされることもあります。
ただ並んで写真を撮る、そんなイメージを持たれますが集合写真のキモとなる部分についてご紹介致します。
集合写真を撮る上で気をつけていることを挙げると、
・人数に対して撮影空間の広さは適切か
・画面の中で背景とバランスが取れているか
・全ての人に均等に光が当たっているか
・使用目的に合った表情と姿勢
この4項目について順にお話します。
人数に対して撮影空間の広さは適切か
撮影者と並んでいる人との距離が十分に取れる場所を選ぶことが大事です。
ここでぜひ撮って欲しい、というご希望がもちろん最優先ですが、ある程度の距離がないままに無理に広角で収めると、端の人が歪んでしまうことになります。
横に広げるより複数列に分けると空間を無駄なく使うことができます。
何列かに分けて撮る場合に重要なのが列の間を開けすぎないこと。ピントを全体に合わせるのが難しくなってきます。
画面の中で背景とバランスが取れているか
空間の話の延長になりますが、記念写真・記録写真どちらにしても、これを背景に入れたい等の前提があることがほとんどです。遠くにある背景・近くにある背景でも、人数が多くなればなるほどバランスを取ることが重要です。複数列にすると背景に被さってしまうことも考え、距離を取ります。撮影者が脚立や三脚を使い、高さを得ることでバランスを取りやすくなることが多いです。逆に撮影者の目線が低いと、画面の中で身体の占める割合が多くなり、バランスが取りづらくなります。
全ての人に均等に光が当たるか
屋内の場合は均等な光を得るため、ストロボ撮影が必須です。
それも背景のことも考えると、十分な距離を取り、天井等にバウンスさせて全体に光を行き渡らせることが必要になります。まっすぐ顔に当ててしまうと、ギラつくだけでなく、背景が暗くなり、不自然な影を発生させて後列の人に影が落ちてしまうこともあります。
屋外の場合でも、ストロボが必要になることが多くあります。背景に入れたいものを優先させると光量は十分でも影が発生してしまうことが多々あるのです。周りの光が明るければ明るいほど、また距離をとれば取るほど光量がたくさん要りますので、十分な発光量のストロボを用意します。
使用目的に合った表情と姿勢
集合写真には、並び方にも表情があると思っています。結婚式・会社の式典・親族の集まり・イベントやパーティーetc…
それぞれの場に合った並び方があります。きちっと雛壇を組み、お一人お一人の姿勢や手の位置にまで気を配った集合写真は緊張感があって気持ちのいいものです。一方、和気あいあいとしたパーティー撮影の最後に撮る集合写真の時には自然と人が集まった雰囲気を大事にして、テンションを上げる声掛けと沢山シャッターを切って気分を盛り上げ、その場のムードが写せるよう気を配ります。集合写真にも使用目的があり、求められる人の表情があります。人数が多くとも、撮影側がうまく立ち回れば自然と撮られる側の顔が出来上がってゆきます。
今回は集合写真についてでしたが、スタジオアウスガングでは多種多様な撮影現場での経験を生かして、コラムに書いてまいります。読む方のご参考に少しでもなれば幸いです。撮影のご依頼・スタジオのご見学などのお問い合わせお待ちしております。